相続人調査を自分で行う際の注意点やデメリットについて解説
被相続人の死亡により相続が開始した際には、相続を進めるために相続人を調査することが必要不可欠となります。
相続人となる人は身近な人である場合が多く、調査は自分でも簡単にできると思っている方もいると思いますが、実際には思いもよらない相続人が出現することもあり、その調査は意外と大変です。
この記事では、相続人調査を自分で行う際の注意点やデメリットについて解説します。
相続人調査を自分で行う際の注意点
そもそも相続人調査は、被相続人の法定相続人に当たるものが誰であるかを調べることを指します。
相続においては、もし遺言書が存在しない場合には法定相続割合に従って法定相続人が遺産を受け取ることになるか、法定相続人の全員を集めて遺産分割協議を開き相続をどんな形で行うのか決めることになります。
そのため、法定相続人を調査し、また銀行や法務局などに法定相続人が法定相続人であることを証明することは、相続のため必要不可欠です。
では、相続人調査を自分で行う際にはどのようなことに注意すべきなのでしょうか。
それは、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本などの書類をきちんと取得しておくことです。
自分では相続人の内訳を把握しているつもりであっても、婚外子などが突如として明らかになることがあるため、このような調査は必要不可欠といえます。
取得が必要なものの内訳としては、戸籍が挙げられます。
これによって被相続人の名前など基本的な情報に加え、婚姻や家族関係などの身分関係が明らかになります。
この場合、本籍地まで出向いて取得することが必要ですが、郵送の手段を使うこともできます。
戸籍にかかわる書類には戸籍謄本や除籍謄本、改製原戸籍謄本などいくつかの種類があります。
これらすべてを出生まで遡って取得する必要があるため、自力での相続人調査はなかなか大変といえます。
相続人調査を自分で行うデメリット
相続人調査を自分で行う際には、以下のようなデメリットが存在します。
●期限を過ぎてしまう可能性がある
相続をするか、相続放棄をするかを決定するための熟慮期間はわずか3ヶ月しかありません。
そのため、自力で相続調査を行って手続きに迷っている間に、この期間を過ぎてしまう可能性が高いです。
また、相続税の申告にも別途期限が設けられているため、このような期限を過ぎてしまう可能性が高くなるのはデメリットの一つであるといえます。
●膨大な時間と労力がかかる
次に、相続人調査には膨大な時間と労力が必要です。
金融機関や役所などに出向いて相続人や相続財産に関する情報を集めたり確認したりする作業は手間暇がかかりますし、その手続きも複雑である場合があります。
この点は、弁護士の権限で照会を行えば素早く解決することができる問題であるといえます。
●正確に書類を集められない可能性がある
先述の通り、戸籍については被相続人の出生から死亡まで、すべて欠かさず取得することが必要になります。
もっとも、自力でこれを行った場合、取り寄せるべきものを取り寄せられていなかった、漏れがあったというリスクがあります。
相続人・相続財産調査については今西法律事務所までご相談ください
今回は、相続人調査を自分で行う際の注意点やデメリットについて解説してきました。
相続人調査は自力で行おうとすると多大な手間がかかるものである一方、弁護士に任せれば素早く正確な調査をすることが可能です。
そのため、相続人・相続財産調査を行う場合には、法律の専門家である弁護士への相談をおすすめします。
今西法律事務所では、相続に関するご相談をお受けしております。
相続にかかわる法律問題にお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。
初回相談は無料で承っております。
今西法律事務所が提供する基礎知識
-
自筆証書遺言と公正証...
■自筆証書遺言の作成方法自筆証書遺言は、遺言者(遺言する人)が手書きで作成する遺言です。自筆証書遺言が法律上の効力をもつためには、①遺言全文、②日付、③氏名を遺言者が手書きで記載し、④押印しなくてはなりません(民法968 […]
-
成年後見人とは
■成年後見人の役割成年後見制度は、認知症等により判断能力が不十分となった成人を保護するために、本人の行える法律行為を限定するとともに、後見人を選任するという制度です。後見人は、法律行為のサポートを通じて、本人の財産を管理 […]
-
相続放棄申述書の書き...
■相続放棄申述書に記載すべきこと〇申述人の署名押印と住所相続放棄申述書は意思表示のための書面ですから、申述人本人による署名押印と、住所地の記載が必要になります。なお、申述人が未成年の場合には、自分で相続放棄することができ […]
-
相続トラブルの要因
ある方がお亡くなりになり、いざ相続が発生した際、様々な理由によって相続トラブルが生じます。その中でも多く発生するケースは、相続人が集まった際の遺産分割協議で話がうまくまとまらないために起きるものです。このような、遺産分割 […]
-
相続人の中に認知症の...
相続人の中に、判断能力のない認知症の方がいる場合、相続手続きにどのような影響を及ぼし、また遺産分割協議などはどのように進めればよいのでしょうか。この記事では相続人の中に認知症の方がいる場合の相続手続きの進め方について解説 […]
-
遺産分割協議書の書き...
遺言は、死後の法律関係を定めるための最終意思表示であり、被相続人が死後の自分の財産の行方を定めるためのものです。この遺言書の種類は自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の三種類あります。自筆遺言証書は、遺言者自身が全文 […]
よく検索されるキーワード
弁護士紹介
座間市の地元密着型の法律事務所です。
当ホームページをご覧いただきありがとうございます。 私は神奈川県座間市を中心に、相続のご相談を承っています。
相続は一生に何度も経験することではないからこそ、相続に関する知識がない方がほとんどです。1人で解決をしようとすると、思いがけないトラブルとなり、取り返しのつかない事態に発展することも多くあります。
相続問題でお困りの際は、一人で悩まずお気軽にご相談ください。 どうぞ、よろしくお願いいたします。
- 所属弁護士会
- 神奈川県弁護士会
- 所属委員会
-
犯罪被害者支援委員会
子どもの権利委員会(付添人拡充部会)
事務所概要
事務所名 | 今西法律事務所 |
---|---|
所在地 | 〒252-0011 神奈川県座間市相武台1丁目38-3 |
電話番号 | 046-244-3290 |
FAX番号 | 042-705-9782 |
受付時間 | 9:00~18:00(時間外でも事前ご予約で対応可能です) |
定休日 | 土・日・祝日(事前ご予約で対応可能です) |
オフィシャルサイト | https://imanishi-lawoffice.jp/ |